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錆びつくよりは燃え尽きたいと歌っていたニ−ル・ヤング、
1960年代後半よりずっと走りつづけてくれた彼はその流離う歌のように、
純粋で優しく今もなお私達に語りかけてくれる。
Rock and roll will never Die と




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聞く人の魂を揺さぶってやまないその切ない響きに何度となく勇気付けられたのは私だけではないでしょう。 ニ−ルヤングは時には優しく、また、時には激しく時代を見据えつづけてきました。多くの人々が挫折し、あるいは成功によって純粋な魂を失っても、彼だけはずっと戦ったきた熱い想いを胸に秘め今日も歌い続けています。彼こそは1970年代からずっと一緒に生きてきたことを誇りに想い、そして、今もなおそのことに胸を張れる数少ないミュ−ジシャンの一人ではないでしょうか。優しさと悲しみが同居するそのメロディ、いつまでも心を捉えて離さない歌声、それらすべてがニ−ルヤングの人となり奥深い彼の世界を形作っているのですね。そういえばCSN&Yの全盛時、ニ−ルヤングとスティ-ブンスティルスのことがよく比較されて、どちらを好んでいるのかでその人のロックに対するスタンスが顕にされるということがありましたっけ。私はもちろんニ−ルヤングの方が圧倒的に好きでした。でも、スティ-ブンスティルスのほうがハンサムだったので女の子にはスティ-ブンほうが人気ありましたね。私だって、その子供の様に純粋でナイ−ブな優しさが、彼の無頓着なファションと朴訥とした風貌からは想像できず、随分と損をしている人だなあと、思っていたので無理も無い話なのかなと感じます。彼と共に時代を生きてきた友人達が遥かな彼方へと旅立っていても、ずっと自分のスタンスを守りながら、遠くなってしまった過去のあの時のプライドを胸に、自分の道を進んでいる姿が共感を呼ぶのです。だからこそ、人は彼の歌を耳にする度に、忘れかけていたあの時代のあの情熱を思い出し、切なくそして優しくなれるのですまるで、時は過ぎ、時代は変わっても、俺はずっとここにいるよと言ってくれているようですね。私にしても、あるいは多くの人々にしても、彼の歌声に救われたと思ったことが、その長い人生の中で数多くあったことでしょう悲しいほど切なく歌いながら、その力強さに共感し、勇気付けられて、よっしゃ俺はまたがんばるでと思わずにいられない、そんな不思議な魅力がある人なのです。

ニ−ルヤングは、アコ−スティックなギタ−の優しく美しい、そして、魂に語りかけるメロディから、ディストレ−ションをきかせたその洪水のような激しく掻き立てられる音まで、多彩な世界を構築し展開してくれました。その移り気とも思えるほどの好奇心旺盛な心は、あるときは私達を裏切り失望もさせたのですが、直ぐにまた、ああやっぱりニ−ルヤングを好きでよかったと思わせてくれるのです。彼と付き合っていると、ずっと振り回されて続けているような気にさえなってしまいますよね。私は、あのアメリカン・スタ−ズン・バ−ズの中の名曲ライク・ア・ハリケ−ンを始めて耳にした時の感動を今でも忘れる事ができません。場所は忘れましたが何処かのライヴハウスで、多分水割りか何かを飲んでいたんだと思います。聞き覚えのあるあの切ない歌声に思わず懐かしくなり、そして、ああこれは間違いなくニ−ルヤングの歌なんだと確認できた時の何ともいえない嬉しさ。それが、久しぶりの彼との再会であったのです。当時は確か70年代の後半で、私も青臭い年頃を少し超えて日常に流されながらロックや音楽に対する情熱を失いかけていた時だったので、唐突な彼の歌声に感傷に浸りながらも、ああ、ニ−ルヤングはまだがんばってくれていると勇気付けられました。思えば私が音楽から離れて行こうとする度にニ−ルヤングが引き戻してくれたような気がしています。彼の歌声を聞くことにより失いかけていた感性をまた持ちつづけられるかのようでした。それにしてもニ−ルヤング屈指の名曲ライク・ア・ハリケ−ンをそれまで耳にしていなかったとは何と迂闊だったのでしょうか。 同じアルバムのなかでライク・ア・ハリケ−ンと対極をなすウィル・トゥ・ラヴもよかったなあ。



私個人的にはクレイジ−ホ−スと組んだ時のニ−ルが一番ですね。確か初めてクレイジ−ホ−スと組んだエブリバディ・ノウズから悲しみのトゥナイト・ザ・ナイト、 ズマ、 アメリカン・スタ−ズン・バ−ズ、 ラスト・ネバ−・スリ−プス、 リアクタ−と彼らと一緒の時は不思議と傑作ばかりですものね。お互いに万有引力みたいなパワ−が相互作用するんでしょうかね。最近作では、傷だらけの栄光もよかったなあ。異色作としてはジャジ−でブル−に染め上げたその名もブル−ノ−ツというハン゜ドを従えたディス・ノ−ツ・フォ−・ユ−でしょうか。このアルバムは余り話題にはのぼらなかったのですが、ジャズとブル−スをニ−ルヤング流に消化した佳曲ぞろいでありまして、夕暮れ時なんぞにコ−ヒ−でも飲みながら聞いてごらんなさいまし、孤独な世界と人生を垣間見れるというもんです。また、ソロ3作目のアフタ−・ザ・ゴ−ルドラッシュも名作ですね。前作のクレイジ−ホ−スを従えたパワ−全開のストレ−トな展開から一転して、リリカルでメロディアスな心に染みる名曲ぞろいのアルバムで、私なぞは初心者の方にはハ−ヴェストよりもこちらをお薦めしたいくらいですから。しかし、ジャケットを始めて観た時にはびっくりしましたが。まあ、でもニ−ルヤングほど気まぐれな人もこれまた珍しく、コンピュ−タ−のピコピコ音楽やら、ちゃきちゃきのカントリ−ミュ−ジックやら、訳のわかんないライヴアルバムとどうしちゃったのかなあと思ってしまうほど好奇心の強いお方でありました。しかし、最近はその谷間、谷間にポコッと出してくれる異色作を、無意識のうちに心待ちにしている自分を発見してしまいました。もうこうなると完全なニ−ルヤング中毒でしょうか。

はたしてニ−ルヤングは孤独だったのでしょうか。信じられない程の成功を治めても、恒に満たされない者のようにその心は放浪してやまないと思われるのですが、答えはノ−です。 想像なのですが、きっと素晴らしい家族に囲まれてのんびりとした生活を送っているのではないでしょうか。 もちろん、間違った社会に対する鋭い批判を恒に携えながら。彼ほど多彩な変貌を続けながらその根幹的なポリシ−は変わることなく我々を感動させてくれ、そして、人生において何が一番大切な事であるのか、その生き様によって教えてくれた人も盛れなのではないかと思います。また、ニ−ルヤングほど私生活がヴェ−ルに包まれているミュ−ジシャンも少ないですね。ロックミュ−ジシャンによくありがちな破天荒な武勇伝も聞かないし、女性関係の噂も耳にした事が無いですよね。かといって大酒のみでもないし、ドラッグ関係なんてとんでもないといった真面目な人なんだと思います。 ただひとつ、彼の人間性や音楽性を語る上でキ−ワ−ドとなっているのがハンディキャップを背負った息子の非常によき父親であるといった話です。そういったところに、彼の音楽の根幹をなす優しさやその裏側の悲しみといった本質的な部分を説く鍵が隠されているのではないでしょうか。 きっと、カリフォルニア広大な農場で親子の静かな日々を共にしているのでしょうね。あの1970年代から今日まで私達は何を失ってしまったのか、または何を失わなかったのか、ニ−ルヤングのアルバムを聞くたびにその答えが見え隠れして、懐かしい
想い出が胸を締め付けます。 彼は、50歳を越えてもなお子供のような純粋な心と感受性を持ち合わせているのです。だからこそ、今もなその旋律が私達の心を捕らえて離さないのですね。

    

  

ニ−ル・ヤングのアルバム紹介

1・ニ−ル・ヤング   1969年
2・ニ−ル・ヤング・ウィズ・クレイジ−・ホ−ス  
1969年
3・アフタ−・ザ・ゴ−ルドラッシュ   
1970年
4・ハ−ヴェスト   
1972年
5・過去への旅路   
1972年
6・時は過ぎ去りて   
1973年
7・オン・ザ・ビ−チ  
1974年
8・今宵その夜   
1975年
9・ズマ   
1975年
10・アメリカン・スタ−ズン・バ−ズ   
1977年
11・カムズ・ア・タイム   
1978年
12・ラスト・ネバ−・スリ−プス   
1979年
13・ライヴ・ラスト   
1979年
14・ハト派とタカ派   
1980年
15・リアクタ−   
1981年
16・トランス  1982年
17・エヴリィバディズ・ロッキン  1983年 
18・オ−ルド・ウェイズ  1985年
 19・ランディング・オン・ウォ−タ−  1986年
20・ライフ   1987年


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